レソフ工房による「磁器の美」の魅力

レソフ工房による「磁器の美」の魅力

ご家族やお友達を喜ばす唯一無比なお土産をお探しでしょうか。そんな時、名高いデザイナーが手掛けたチェコの伝統的な磁器はいかがでしょうか。

レソフ工房による「磁器の美」の魅力
温泉で有名なカルロヴィ・ヴァリ近くのレソフ工房では、美しい磁器を手作りで製造しています。ハヴェル元大統領は、プラハ城(大統領府)で使用するために、この工房にコップやお皿、ティーポットなどを注文したほか、世界中の収集家もこの工房の作品を高く評価しています。
カルロヴィ・ヴァリは、18世紀以来、ヨーロッパ中から訪問客を引き付けてきました。その主な魅力は、温泉のプロメナードでの散歩や優雅なホテル、そして有名な磁器が支える食文化などでした。その磁器の主要な生産者が、1794年に設立されたトゥーン(Thun)社でした。現在、同社は、カルロヴィ・ヴァリ周辺にいくつもの工房を抱えるチェコ最大の磁器メーカーになっています。

Collection Dvorak

大統領府の唯一無比

しかし、カルロヴィ・ヴァリ地方には、大規模な磁器工場以外に、手作業による製品に特化したレソフ工房(manufaktura v Lesově)のような工房もあります。工房の広報担当であるモニカ・フィアロヴァー(Monika Fialová)によると、「弊社は、1901年に設立され、現在でも、使っている道具の多くが前世紀から使用されているものです。徹底して手工芸の伝統を守り続け、一個一個の作品は、同じものがない唯一無比なものとなっています。工房見学を申し込んで頂くと、忍耐力や精密さが要求される手作業の施釉(エナメル)など、ティーカップやお皿の手作り工程をご覧頂けます」と説明するほか、「弊社の製品の創造性や腕前は、1958年のブリュッセル万国博覧会(Světová výstava EXPO 58)の国際専門家委員会からも高く評価されました」と付け加えました。また、彼女は、「レソフ工房からは、当時、ヤロスラフ・イェジェク(Jaroslav Ježek)先生がデザインし、ブリュッセルで大賞を獲得したユニークなコーヒーセットが生み出されました。それ以外の大きな受注としては、1999年にハヴェル大統領(当時)が弊社に依頼された大統領府公式食器セット(jídelní souprava pro Pražský hrad)です。そのデザインは、かねてから弊社と協力して頂いていたイジー・ラシュトヴィチカ(Jiří Laštovička)先生にお願いしました」とも説明します。

Downtown collection

古典デザインに実験的デザインも加えて

伝統工芸を守り続けることは、今も引き続きレソフ工房で行われています。2012年には、「アトリエJMレソフ/トゥーン・スタジオ」(Ateliér JM Lesov / Thun Studio s. r. o.)と社名を変更しました。その製品は、幅広く、特注の磁器工芸品以外にも、食器セット、ティーセットやコーヒーセットも提案しています。レソフ工房の職人は、施釉や純粋なコバルトや金や白金などを施す白い磁器を取り扱うと同時に、金属とガラスを用いた作業やデザインも試みます。もし英国貴族テレビドラマ「ダウントン・アビー」の純粋主義的なスタイルがお好みであれば、イジー・ラシュトヴィチカ先生がデザインした同名のコレクション(kolekce)をお勧めします。その一方で、実験的なデザインがお好みの方は、装飾豊な「ジュール・ヴェルヌ・セット」(souprava Jules Verne)というティーセットになさると良いかもしれません。ヴェルヌは、最先端技術にあこがれ、空中と水中の冒険的な生活を夢見ました。ガラスをはめ、金属の枠をしたティーポットをよくご覧になると、ゆっくりと底に舞い落ちる紅茶葉を丸い窓を通して見ることができ、潜水艦の中から見ているような感じを抱かれるかもしれません。レソフ工房は、様々な世界的人物を題材にしていますので、「アントニーン・ドボルザーク」(Antonín Dvořák)と呼ばれるコレクションでは、チェコの有名な作曲家の楽譜をデザインモチーフとしてご鑑賞頂けます。

Downtown collection

お得な投資

フィアロヴァー広報担当は、政治家や外交官だけでなく、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭の訪問客もレソフ工房の製品を競って買い求めると指摘します。「弊社の製品は、世界的に評判です。収集家たちは、それぞれの作品の芸術的な価値が時間と共に上がっていくことをよく意識しています。多くのお客様は、ロシアやウクライナから来ています。その理由は、すでに18世紀にロシア人富豪たちがカルロヴィ・ヴァリに磁器を買いに来ていたという伝統からもわかります。若い世代のロシア人も、磁器はお得な投資だという意識を持っているのはうれしく思います。弊社のお客様が、いつも高品質の工芸品やオリジナルのデザインを高く評価されることが、なにより喜ばしいことです」と彼女は話します。

Atelier Dvorak