ロケトの街

ロケトの街

オフルジェ川上流の古い町並み

西ボヘミアのカルロヴィ・ヴァリ市(ドイツ語ではカールスバート)の近くに位置するロケトの町は、美しい中世の城がある岩山で、三方をオフルジェ川に囲まれています。街の中心部には古い町並みが保存されています。そこには、バロック様式のモニュメントである、「聖三位一体の柱」がある美しい広場と、古き良き時代の家々が軒を連ねています。年老いたヨハン・ヴォルフガング・ゲーテが、ホテル「Bílý kůň」のテラスで、若いウルリケ・フォン・レーヴェツォフに求婚した場所だという言い伝えがあります。ゲーテが愛したこの場所を、自分の目で確かめてみませんか?

ロケトの名所

ロケトは、オフルジェ川をボートで下る旅行客に人気の停留所であり、ロケトとカルロヴィ・ヴァリの間の川は、チェコ共和国で最も美しい川だと言われています。ロケトでは、広場にある小さな醸造所で作られた「Svatý Floriánという地ビールをぜひお試しください。ロケトからカルロヴィ・ヴァリまでのオフルジェ・サイクリング・トレイルは、風光明媚な観光地です。全長約10キロのトレイルに沿って約4分の3を進むと、川の左岸に自然保護区域である「スヴァトシュ岩石群」が現れます。この場所は、花崗岩の山塊を流れ下るオフルジェ川の浸食により作られた川沿いにそびえる岩石群で、ロッククライマー大人気となっています。

ロケト城

オフルジェ川から見上げるお城は、まるでおとぎ話に出てくるようです。ゆったりとした川の流れを見下ろすように、崖の上に建っています。様々な歴史上の出来事を見守ってきたこの城は、13世紀にロマネスク・ゴシック様式で建てられました。現在では、西ボヘミア地方全体の人気観光地となっています。ロケト城では、定期的に市やフェア、騎士による一騎討ち競技、ブドウの収穫などが行われています。城内は展示スペースとなっており、年中無休で営業しています。

美しい田園地帯

西ボヘミア地方にあるロケト城の印象的な内装と中庭は、いにしえの魅力と中世の壮麗さをそのままに現代に伝えています。中世の壁画が描かれた壁の向こうに果樹や花、鳥のいる庭園が見え、武器や磁器、錫製の食器といったコレクションも見ることができます。部屋には昔ながらの塗装が施された家具がしつらえてあり、古いロケト薬局や本物の隕石を見ることができます。この隕石は1422年8月に中庭に落ちたとされており、ドイツの有名な詩人ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテが興味を持ったと伝えられています。そして、城の牢内には身の毛もよだつ拷問室があります。この城は1822年から1948年の間、市の刑務所として使用されていましたが、当時の状態で保存されている数階建ての寒くじめじめとした房があります。

アクティビティ

ロケト城では、毎年楽しいイベントが開催されています。8月第2週の週末、ロケト城では馬上の騎士による一騎討ち競技や、ダンサーとゴシック音楽に摂政と城伯の行進など、中世を彷彿とさせるイベントが催されます。当時の料理やはちみつ酒が供されます。10月最初の週末は、大人気のブドウの収穫祭が催され、民族音楽やダンス、そしてワインと音楽で盛り上がります。そして、12月のアドベント第2週目の週末には、ロケト城は幻想的な空間になります。賛美歌やキリスト降誕のシーンが日常の喧騒を落ち着かせ、買い物客がオリジナルのクリスマスギフトを選んだり、クリスマスの料理や飲み物で体を温めたりします。

周辺の見所

この古い町と城は、他の風光明媚な場所に囲まれていることもあって、きっとあなたを虜にするでしょう。人気の温泉保養地カルロヴィ・ヴァリや、近くにあるオフルジェ川の谷間にある岩山、スヴァトシュ岩石群などがあります。あるいは、ロケトから20kmのところにあるベチョフ・ナト・テプロウ城は、史跡やミステリーが好きな方にお勧めです。ここには、聖マウルスの聖骨箱が保管されています。13世紀初頭に作られたこの遺品の価値は、チェコの王冠にはめられた宝石に匹敵すると言われています。