ロジュノフ・ポド・ラドホシュチェム

ロジュノフ・ポド・ラドホシュチェム

伝説の山の麓に広がる、木の香りに満ちた町 

ロジュノフスカー・ベチヴァ川の渓谷、伝説の山ラドホシュチの麓に位置するこの町では、新鮮な空気に木の香りが漂います。町の中心には有名な野外博物館がありますが、ここでは19世紀の住居、食生活、労働の様子がリアルに再現されており、訪れる者は皆タイムスリップを体験することができます。ロジュノフではまた、お菓子の家のような展望台に上ってみたり、かつての空気療法の軌跡をたどってみたり、あるいはスポーツにいそしんだりと、様々な楽しみ方があります。いずれにしてもラドホシュチ山は絶対に登ってみてください。ここは原始宗教とキリスト教の文化が衝突した伝説の場所なのですから。2人のキリスト教伝道者、あるいは異教の神、貴方はどちらを応援しますか?  

ワラキアの野外博物館~時間の波を超えてタイムスリップ 

この中央ヨーロッパ最古の野外博物館は、100点以上の歴史的オリジナル家屋を擁し、国家文化財に指定されています。敷地はテーマごとに分かれていますが、その一つ「木の町」では、19世紀、20世紀初頭の村の住宅地が紹介されています。ここでは当時の住居、仕事、役所、教会あるいは空気療法の様子を知ることができます。また「ワラキアの村落」では、家畜、風車、鍛冶場、井戸、そして庭などの様子が忠実に再現されていますし、「水車の谷」は技術的な建物の機能を紹介するものとなっています。後者ではいかにしてブロード(織物)を織り、穀物をひき、板を切り、油をしぼり、鉄を扱ってきたかを、ご自身の目でご確認いただけます。野外博物館の敷地内にはヴァラシュスコのスラヴィーンと呼ばれる地元の名士の墓地もありますが、ここにはオリンピックで4つの金メダルを獲得した往年のチェコの陸上選手、エミル・ザートペックも埋葬されています。

ユルコヴィッチの展望台~絶景付きのお菓子の家 

この展望台は、有名な建築家ドゥシャン・ユルコヴィッチが100年以上前に描いたスケッチを基に近年建てられたものです。石と木を材料に、4つの破風と頂点の尖塔、そして典型的な民俗要素を持つこの建物は、まるで童話の中のお菓子の家のように見えます。その建設に際しては、鉄、ブリキ加工作業全て、そして大工仕事にも大半が昔の、現在は既に使われていない技術が用いられました。この建物は、非公式ながらモラヴィアで最も美しいものとされており、その地上19 mの展望台からは、周囲の素晴らしい景色が望めます。

ラドホシュチとプステヴニ~ラドホシュチのシンボルは、男性の体にライオンの頭 

プルテヴニは、どの季節も独特の美しさを持つ場所です。ここではハイキング、クロスカントリースキー、サイクリングのほか、ロープウェイでの山登りも楽しむことができます。有名なマムニェンカ、リブシーンと呼ばれる二つのロッジは、スロヴァキア人建築家ドゥシャン・ユルコヴィッチの設計に従って19世紀に民俗アールヌーヴォー様式で建てられたものですが、これに隣接して木造の鐘楼が立っています。2014 年、リブシーンは火災で半焼してしまいましたが、その再建に向けて現在募金活動が展開されています。神話の山・ラドホシュチは、ベスキディ山地でも最も有名な山です。その美しい景色もさることながら、何よりもここに住んでいたとされる異教神・ラデガストで知られています。伝説では、かつて山頂にあった偶像は、9世紀にキリスト教伝道師コンスタンティン(キリル)とメトディウスが壊させたとされています。今日山頂には、二人の聖人の像と男性の体とライオンの顔を持つラデガスト像が立っていますが、前者が来る者を歓迎するようにして立っているのに対して、ラデガスト像は逆に背を向けて立っています。いずれにしても、ラデガストが現在もラドホシュチのシンボルとされていることには違いありません。ラドホシュチからプルテヴニまでの道は、4 km ハイキングコースとなっており、ここでは周囲を一望する素晴らしい景色を楽しむことができます。

療養の町ロジュノフ~精神分析学、遺伝学の父も当地で休息

18世紀末、ロジュノフとその周辺の環境の良さに地元の医師が注目し、ここに4人の患者を呼び寄せ、新鮮な空気を吸わせるという実験を行いました。その結果が効果を十分に証明するものであったため、瞬く間にここに空気療法なるものを取り入れた療養施設が登場しました。治療方法は主として羊の乳清を飲み、散歩をするというものでしたが、後年これに入浴、電気療法が加わりました。療養所としてのこの町の名声が頂点に達したのは20世紀初頭で、当時ここでは呼吸器、肺、心臓の疾患の治療が行われており、世界中から療養客が訪れていました。その中には精神分析学の創始者ジークント・フロイトや、遺伝学の父グレゴール・ヨハン・メンデルの姿もありました。

ロジュノフでスポーツを~スポーツに最適の町 

ロジュノフは坂の多い町なので、アクティブなスポーツには最適です。周囲には様々な難度の滑降が試せるスキー場が数多く存在します。またダウンヒルは苦手という方のためには、クロスカントリースキー・コースもたくさん用意されています。また近代的なスケート場もあり、アマチュアもプロも利用可能となっています。さらにテニス、バドミントン、ゴルフそしてもちろんサイクリング、ノルディックウォーキングもお楽しみいただけます。アドベンチャー派には、アスレチックロープ・パーク、あるいはパラグライディングがお勧め。また町のスポーツイベント「ロズヒーベイテ・ロジュノフ(「ロジュノフを動かそう」の意)」は、誰でも知っているスポーツから、それほど知られていないものまで様々な運動を試す絶好の機会となっています。

ロジュノフ・ポド・ラドホシュチ周辺のお勧めエクスカーション 

コプシヴニツェの博物館では、一時一世を風靡した「タトラ」ブランドの自動車を見学できますし、世界的に有名な作曲家レオシュ・ヤナーチェックの出身地フクヴァルディでは、壮大な古城見学がお楽しみいただけます。スタリー・イチーン(Starý Jičín)では、町のあちこちに城跡が見られ、またさらし台も残されています。 ヴォゾヴィツェ(Vizovice )は、城とルドルフ・イェリーネックブランドのスリヴォヴィツェ(プラム酒)をはじめとする果物の蒸留酒で知られる町。またオストラヴァの炭鉱の巻上げ櫓や高炉などの産業建設物、そしてヴィートコヴィツェ鉄工プラントの全景は、地上から見ても、高い位置から眺めても非常にインパクトのある風景を創造しています。
 
 

住所

Tourist Information Centre Masarykovo nám. 131 756 61 Rožnov pod Radhoštěm