プルゼニュ地方のユダヤ文化

プルゼニュ地方のユダヤ文化

プルゼニュ地方のユダヤ人の足跡をたどる

プルゼニュ地方は、何百年もの間にわたって、さまざまな文化と宗教に属する人々が出会う場でした。そのため今日でも賞賛され続けている無数の史跡が残っています。プルゼニュ地方の歴史と切り離すことのできないのがユダヤ人共同体です。現存するユダヤ人の建築物や伝統、習慣などは今日でもこの地で息づいています。ユダヤ人の住宅やシナゴーグ、それに路地にまつわる物語を探訪する旅に出発してください。プルゼニュ地方ではユダヤ人関連の重要スポットや名所を結ぶユダヤ街道が設置されています。各地をめぐりながら、千年わたりチェコの文化と切っても切り離せない関係にあり続けているユダヤ人共同体が各地に残した文化財の魅力に触れてください。

ユダヤ街道の4つのコースのうちのどれを選ぶにしても出発点はプルゼニュです。この世界中で有名なピルスナータイプのビールのふるさとは、同時にユダヤ文化の足跡が豊かに残っている町でもあります。町の中には、世界で三番目、ヨーロッパでは二番目に大きい大シナゴーグがあります。第一のコースをたどると、まずラプシュテイン・ナト・ストシェロウに着きます。ここではユダヤ人墓地と修道院、それに城跡を見ることができます。次はユダヤ人墓地の一部が森の中に隠されるように残っているネチュチニに続きます。その次の目的地であるプニョヴァニには、ユダヤ人街の路地とシナゴーグであった建物が残っています。そしてサロモン・レーブル邸を見学することのできるトウシュコフでこの第一のコースは終ります。さらに近隣のキリスト教関係の記念物をめぐる場合には、プラスィの修道院か、ヨーロッパで一番小さい町ともいわれているマニェチーンの見事なバロック様式の城館をご見学ください。

谷間のベロウンカ川沿いにユダヤ人の足跡をたどる

二番目のコースは、プルゼニュからまず新しいユダヤ人墓地のあるロキツァニに向かいます。ここでは他にも教会や要塞を見ることができます。コースはその後、ラドニツェのシナゴーグのあるユダヤ人居住地の跡を通って、ユダヤ人の路地と城館のあるテレショフを経て、ユダヤ人墓地の残るフジェシフラヴィとコジュラニへと続いています。

プルゼニュ地方南部の独特な風情のあるユダヤ人墓地

三番目のコースはプルゼニュ地方南部の村々に現存するユダヤ人墓地を結ぶコースです。シュチェノヴィツェとドルニー・ルカヴィツェでは当地の城館にもお立ち寄りください。その後はプシェシュチツェの大司教代の教会を訪れ、シュヴィホフでは水濠に囲まれた城郭をぜひ見学なさってください。続くメルクリーンでコース自体は終ります。ただ、さらにクラドルビに足を向けて、チェコで最も美しいといわれる一風変わった丸屋根を持つ教会が付属するベネディクト会修道院の見学をするのもよいでしょう。

プルゼニュ地方に唯一現存するユダヤ人居住区

最後のコースでは、ユダヤ人共同体がプルゼニュ地方に残した史跡をめぐることができます。プルゼニュから、まずスパーレネー・ポジーチーに向かい、ユダヤ路地と台所付きの住宅、それにユダヤ人墓地を見学します。それから当地ではルネサンス様式の城館の見学もお忘れなく。その後、カセヨヴィツェのユダヤ人居住地と博物館を併設したシナゴーグに向かいます。次の目的地は、キリスト教世界では聖ヤン・ネポムツキーの生地として知られているネポムクです。最終地点のブロヴィツェでは、ユダヤ人墓地以外にも魅力あふれる城館を見学することができます。さらに何か見学なさりたいという方にお勧めは、スタリー・プルゼネツにある10世紀に建てられた有名な円形教会とコゼルとネビーロヴィにある気品あふれる城館です。

プルゼニュの大シナゴーグ
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プルゼニュの大シナゴーグ

西ボヘミアの中心地プルゼニュは、要衝の地に位置していたため、いつの時代もさまざまな文化が行き交う十字路でした。プルゼニュには異国風の建物が数多く残っており、チェコ共和国の西ボヘミア地方における国際都市としてのイメージを補完しています。その異国風の建物の一つがプルゼニュの町の風景に欠くことのできない大シナゴーグなのです。
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