旧市街広場の聖ミクラーシュ教会

旧市街広場の聖ミクラーシュ教会

プラハの中心にあるバロック様式の宝石

聖ミクラーシュを守護聖人とする教会は、800年以上にわたりプラハの旧市街広場の角に建ち続けています。現在の建物は1732年から1737年のバロック時代に、有名なバロック建築家のキリアーン・イグナーツ・ディーンツェンホーファーによって、中世初期の教会の焼け跡に建てられました。この教会にまつわる話で興味深いのは、1920年にこの教会でチェコスロバキア・フス派教会の発足が宣言されたことです。中世の宗教改革者、ヤン・フスにその根源を持つこの宗派は、現在もミクラーシュ教会を管理しています。  
旧市街市庁舎の一部である有名な天文時計に近い場所に、バロック様式の聖ミクラーシュ教会が建っています。その大きさにあなたは圧倒されることでしょう。教会でまず目に入ってくるのは、46mの大きさの巨大なキューポラです。教会の塔はそれよりも1m高いだけです。初めのころは、階段を使って頂点にたどり着ける塔は1本しかありませんでした。2本目の塔へは、ファサード内部で木の橋によって結ばれていました。この木橋には欄干がなく、ここを渡るのはスタントでもするようなものでした。1791年に気球飛行士でラ・マンチャ運河を制したジャン・ピエール・ブランシャールがここで気球ショーを行っています。階段が2本目の塔に作られたのは1904年になってからのことです。

聖堂内部に進むと、聖ミクラーシュ、聖ベネディクトの生涯や旧約聖書のモチーフを表したフレスコ画が天井を飾っています。そして中央祭壇は、人工大理石から作られています。1787年に教会は廃止され、まさにキューポラ内で行われていた綱渡りのショーなど様々な目的に使われていました。

建物はクラッシック音楽のコンサートが行われるなど、一般公開されており、ミサの際にも内装を目にすることができます。