プラハのヴルトボフスカー庭園

段状のイタリアバロック様式の庭園は、ペトシーンの丘の斜面にあります。小地区広場やカレル橋からほんの数歩のところに位置していますが、この庭園を見つけるにはかなりの注意力を必要とします。通りがかりの人は庭の入り口を見過ごしてしまいますが、ヴルトボフスカー庭園を目指していて、標識によく気を付けているなら見つけることができるでしょう。ちょっと探し回るくらいの価値はあります。高い壁と建物は、バロックの素晴らしさを観光名所近辺の喧騒から隔てています。そのおかげで、あなたはヴルトボフスカー庭園の中にいながら、全く別の壮大に飾り立てられた完璧な世界の中にいるような気持ちをもつことでしょう。

庭の中の庭

1715-1720年の間に自分の宮殿の脇に庭園を造らせたのは、プラハ城の最高城伯であるヴルトバ伯のヤン・ヨセフでした。目と心の保養のためにこの庭を設計したのは、フランティシェク・マクシミリアーン・カニュカであり、有名な彫刻家のマティアーシュ・ベルナルド・ブラウンが彫像を制作しています。

庭に隣接している宮殿には何世紀もの間に多くの手が加えられてゆきましたが、庭園は元々のスタイルを維持し続けました。1990年初期、大がかりな改修工事がおこなわれ、現在はプラハ市の所有となっています。また、UNESCOの世界文化遺産リスト上での登録を守りつづけているプラハの文化財の1つでもあります。

だからと言って、庭園で様々なイベントを行わないということではありません。ギャラリーは、現代芸術や国外の芸術家の作品を展示することにも使われています。ホールをお祝い事や結婚式に利用することも可能です。大変人気があるのは、年に2回行われる庭園のライトアップで―シーズンのはじめと終わりに行われます。隣接するホテルAriaの宿泊客は庭園への特別な出入りが可能で、泊まっているスイート・ルームから直接庭園に入れます。

更にどこへ？

ヴルトボフスカー庭園は、ペトシーン公園下にある庭園グループの1つです。この中には更に、ヴラティスラフ、シェーンブルン、ロプコヴィツが挙げられます。テラス、噴水、バルコニーをもつバロック様式の至宝は、プラハ城下の庭園群にも見られます。これらすべてを巡るには、簡単に丸1日かかるでしょう。もし庭園美術を求めて他へもお出かけになりたいと思うなら、プルーホニツェに行ってください。美しい城と独自性ある植物が植えられている広大な庭園のある敷地は、プラハの外にあるものの、同様にUNESCOのリストに記載されています。他に素晴らしい場所はトロヤの庭園と城です。こちらへは、プラハ最大の公園であるストロモフカを通り抜ける散歩をしながら辿りつくことができます。更にそこには他の庭―動物園が見られます。この動物園はランキングで世界で最高の中にいつも入っていますので、ここを訪れる価値は十分にあります。動物園についてはここで情報を得られます。