フリネツコ地方の謝肉祭の仮装行列

フリネツコ地方の謝肉祭の仮装行列

フリネツコ地方の仮装行列の輪に加わって一緒に踊る

毎年冬から春に移りかわる時期、フリネツコ地方の多くの村落では、彩り鮮やかで活気に満ちた謝肉祭の仮装行列が家から家へと進んでいきます。仮装行列の訪問を受けた人には幸福、健康と喜びがもたらされるといわれています。仮装行列の歴史は大昔に遡ります。伝統が世代から世代に受け継がれ地域に根付いているフリネツコ地方の仮装行列はユネスコの無形文化遺産に登録されています。

この華麗な行事は、毎年「東方の3博士の日」から「灰の水曜日」までの期間にご覧になれます。謝肉祭の仮装行列はチェコ共和国の各地で行われていますが、フリネツコ地方の仮装行列は200年を経た現在もほぼもとの形で保存されています。わけてもヴォルトヴァー、ストゥドニツェ、ハムリ、ブラトノ、ポットフラジー、ヴィタノフまたはスタン・ウ・フリンスカでは見事な仮装行列を楽しむことができます。

美味しい香りを現地で体験

この独特な謝肉祭の仮装行列は、四旬節中の肉の節制に先立つ期間にご馳走が大盤振る舞いされ人々が思う存分飲食に興じたことを起源にしています。断食前の時期になると王様の盛大な饗宴が催され、町々では踊り騒ぎ村落では次々にご馳走が振舞われました。今日でも謝肉祭の仮装行列が行われる期間には、絶品の菓子パンからソーセージ、血のソーセージ、シュクヴァルキ(豚皮の揚げ物)にいたるまで多種多様なご馳走を味わうことができます。当地では自家製のスリヴォヴィツェ(プラムの蒸留酒)を飲みながら食べるのが正道です。

行列と一体になる

謝肉祭の仮装行列ではいろいろな登場人物に出会うことができます。メインの登場人物として挙げられるのは、トルコ人たち、古女房、藁男たち、雌馬に乗った屠殺係、それに煙突掃除屋です。熊とユダヤ人も行列には欠かせません。ラウフルと呼ばれる行列の司会進行役が各戸で家の主人に訪問の許可を願い、仮装行列は家から家へとめぐっていきます。ちなみに誰もが行列の一部になることができます。はでやかな仮面をつけて行列の輪に加わるだけで十分です。大勢の観衆の一人としても確実に行事の一部始終を楽しむことができます。

お子様連れも楽しめる

フリネツコ地方の謝肉祭の仮装行列は、大人が楽しむだけでなく子供が喜ぶ催し物でもあります。周囲の白雪と対照的な色彩豊かなものが動き回り観客にとってはなかなか忘れがたい経験になります。ぜひ謝肉祭のご馳走も味わいながら、陽気な歌のリズムを体で感じ、心配事などすべて頭から放り出して、お祭りの魅力を満喫なさってください。