チェコ貴族の軌跡をたどって 

チェコ貴族の軌跡をたどって 

チェコでは、チェコの古い貴族の家系に属する城のみならず、実際に現在も貴族が居住している邸宅をも見学することができます。

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ここではシュワルツェンベルク家、シュテルンベルク家、ロプコヴィッツ家、そしてキンスキー家の邸宅をご紹介しましょう。

1.シュワルツェンベルク家 

シュワルツェンベルク家は、欧州大貴族の家系に属し、チェコ歴史上非常に重要な役割を果たしてきました。一族はかつてチェコ国内の古城、城館を数多く所有していましたが、そのいくつかは現在一般に公開されています。その中の一つ、南ボヘミアのトシェボニュ城は1660年に獲得して以来、特に外側の庭にバロック式の要素を加えていきました。シュワルツェンベルク公爵家は、1940年にゲシュタポが占領するまで、この城を所有していました。戦後1947年にはトシェボニュ城は国有化され、現在にいたっています。今日城は国家文化財保護局の管理下にあり、観光客に3つの見学コースと展示を提供しています。一方、プラハ城に次ぐ国内第二の規模を誇る国有チェスキー・クルムロフ城は、1719~1947年にシュワルツェンベルク家の所有下にありました。シュワルツェンベルク家は、18世紀半ばには城をウィーン・バロック風に改築しましたが、1871年よりフルボカー城に居を移したため、以後クルムロフ城の意義は薄れていきました。フルボカー城は、1661年にシュワルツェンベルク家の資産に組み込まれたもので、その後一族の居住城となりました。今日、城は南ボヘミアのみならず、チェコ全体で最も魅力的な観光スポットの一つとなっています。シュワルツェンベルク家が現在も所有する城をみてみたいという方は、南ボヘミアのオルリーク城をお訪ねください。但し一族がここに居住しているわけではありませんが。ここでは4月から10月までの期間、博物館、アンピールのサロン、そして狩猟サロンなどを紹介する見学コースが組まれています。

2.シュテルンベルク家 

シュテルンベルク家は、既に12世紀半ばの文献にその名が記されている、大変由緒あるチェコの貴族で、現在も一族はいくつかの古城、城館を管理、維持しています。例えばゴシックの古城チェスキー・シュテルンベルク城は、一年中(私室部分を除いて)一般公開されていますし、プラハから南東に行ったところにあるバロック式のイェムニシュチェ城も一般公開されており、見学コースでは9つの部屋と、地階の聖ヨゼフの礼拝堂を見ることができます。また東ボヘミアのチャストロヴィツェ城は、シュテルンベルク家が1694年に買い取ったもので、現在もその所有物となっています。現城主ディアナ・フィップス・シュテルンベルクは今もこの城に住んでおり、その管理と改善を行っています。西翼の15部屋は展示室として使用されており、ここにはルネサンスからバロック、そして1815~1848年のビーダーマイヤー期にいたるまでの貴族の生活様式を示す様々な展示品が置かれています。

3.ロプコヴィッツ家 

ロプコヴィッツ家は、14世紀末に創設された由緒あるチェコの騎士、後の侯爵の家系です。プラハから北にわずか35 kmのところにあるネラホゼヴェス城は、ビロード革命後一族に返還されたものですが、ロプコヴィッツ家はこれを一般公開して、有名なロプコヴィッツ・コレクションと素晴らしい城内の空間を見学する機会を提供しています。これにより、私たちは19世紀のチェコにおける大貴族の日常生活の様子を垣間見ることができるのです。ロプコヴィッツ家所有の建物は、プラハ城内にも存在します。ロプコヴィッツ宮殿がそれで、プラハ城内では唯一の私的所有空間となっています。ロプコヴィッツ宮殿は一般公開されており、ここではロプコヴィッツ家の芸術品コレクションを見学することができます。また中世の町ムニェルニークに聳え立つ、ロプコヴィッツ家の壮大なムニェルニーク城も必見です。城内の一部は一般公開されていますが、これにはロプコヴィッツのムニェルニーク分家所有の芸術コレクションも含まれています。ここではチェコのバロック画家の作品が鑑賞できるほか、チェコ最古のものとされている、1553年のズグラッフィートも見ることができます。 

4.キンスキー家 

キンスキー家は、13世紀に発生した古いチェコの騎士、後に伯爵、侯爵の爵位を得た家系です。18世紀には中欧でも指折りの大貴族とされていました。一族が所有する、東ボヘミアコステレッツ・ナド・オルリツィーにあるアンピール様式のノヴィー・ザーメック(新しい城の意味)は19世紀に建てられたもので、現在チェコの文化財として保護されています。1991年にキンスキー家に返還されたとき、城は崩壊寸前の状態にありましたが、ヨゼフ・キンスキーは城内の建物を全て一つ一つ修復していきました。その息子フランチシェック・キンスキーの時代に修復が完了し、城は一般公開されるにいたりました。現在城は「ビーダーマイヤーの生活」と題した見学コースのほか、キンスキー美術館における展覧会、コンサート、フェスティバルなどの会場となっています。見学コースでは、時として、何と案内役を城主フランチシェック・キンスキー自身が務めるという特別企画もオファーされています。
 
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