2023年お勧めのチェコ文化イベント

温泉町、そして修道院で栄光のスターに出会う　

国際映画祭体験をしたいという方、わざわざカンヌまで赴く必要はありません。ユネスコ世界遺産の温泉町、カルロヴィ・ヴァリでも、レッドカーペットを歩く大スター（これまで例えばジョニー・デップ、ロバート・パティンソン、ユマ・サーマンなど多数の人気俳優がゲストとして来訪しました）の姿、そして初公開映画が見られるほか、フェスティバルに付き物の煌びやかなパーティーも開催されています。



一方、チェコの首都・プラハでは、世界音楽界の永遠のスターの輝きを目にすることができます。プラハの春国際音楽祭では、市内の教会、修道院、博物館などを舞台に、世界中から集まる何十もの音楽家、オーケストラ、室内楽団の演奏がお楽しみいただけます。

色彩の祭典　

プラハは10月も文字通りその輝きを増します。チェコ最大の文化イベントの1つ、シグナル・フェスティバルが開催されるのです。これはプラハの公共空間、街路を舞台に行われる光のショーで、市内観光名所をもちろん、あまり知られていないスポットも、チェコ、そして世界を代表する光のトップ・デザイナーの手により、鮮やかな光の芸術作品に変貌するのです。



7月、夏の音楽フェスティバルのメッカとなるのがオストラヴァとそのユニークなインダストリアルサイト・下ヴィートコヴィツェ地区。SF映画のシーンを彷彿させるこの場所では、欧州最大のマルチジャンル・フェスティバル「カラーズ・オブ・オストラヴァ」、そして中欧最大のエレクトロニック・ダンスミュージック・フェスティバル「ビーツ・フォー・ラブ」が開催されます。

世界遺産：伝統舞踏、謝肉祭、そして女装した少年　

欧州最大にして最古の国際フォークロア・フェスティバルで、貴方もユネスコ世界無形文化遺産に登録されている野性的な伝統舞踊、ヴェルブンクを是非ご覧ください。会場はストラージュニツェ屋外博物館です。

チェコにはヴェルブンク以外にも、ユネスコ無形遺産に登録されたフォークロア伝統が存在します。フリネツコ地方の謝肉祭の仮装行列がそれで、色とりどりの仮面とともに、その場で振舞われる豚の加工肉、ドーナツ、そしてスリヴォヴィツェ（プラムの蒸留酒）でも知られています。四旬節中の肉の節制に先立つ期間には、大昔からチェコ国内いたるところで謝肉祭が行われていますが、世界遺産に登録されている仮装行列はフリネツコ地方のもの、ただ1つです。

チェコ文化シーンで長い伝統を誇るものとしては、王様騎行も忘れてはなりません。王を先頭に、そのしもべ達が、美しく飾り付けられた馬に乗って行進する…と描写しても、それがなぜユネスコ無形文化遺産に登録されるほど特別なものなのか、ピンとこないかもしれません。ところが当地の王様騎行は、王様役が小さな少年で、女の子の衣装を身にまとっているという実にユニークなものなのです。

アドベントはまだ先ですが…

アドベントと言えばクリスマス・マーケット。プラハ、ブルノ、オロモウツ、オストラヴァ、チェスケー・ブジェヨヴィツェなどなど、国内の町はこの時期全てパンチ、ホットワイン、そしてジンジャークッキーの香りで満たされます。でもこれはまだ先の話。美しい、お勧めクリスマス・マーケットの情報は、今年もタイムリーにお届けする予定です。

文化イベントはこの他にも目白押し！